大賞に選ばれたのは『蜜蜂と遠雷』

「蜜蜂と遠雷」は、日本の地方都市で開かれる国際ピアノコンクールに、さまざまな経歴を持つ若者たちが挑戦する姿を描いた作品

156回直木三十五賞を受賞

6度目の直木賞ノミネートとなる恩田さん。構想から12年、取材11年、執筆7年という渾身の作品での受賞となりました。

史上初の快挙

『第156回芥川賞・直木賞(平成28年度下半期)』で直木三十五賞を受賞しており、本屋大賞史上初のダブル受賞の快挙

どうしてピアノコンクールを題材にしたの?

そもそも数値化できない音楽に点数をつける矛盾を全員が承知していることが興味深いし、明と暗がハッキリ分かれる点もドラマとして面白い。

才能ってなんだろう?

感動とは

映画や音楽に限らないアトラクション化は常々感じていて、まあマッサージみたいなものですよね

ハイ、ここは感動のツボ、泣けるツボって、感動のための感動を消費すればそれで安心というか。でも私は感動って、もっと違うところにあると思うんですよ。

本選でブラームスの1番を弾いた女の子の演奏がもう、震えがくるほど素晴らしくて、気づくと聴衆もオケも涙を流していた。私はその光景にもグッときた

本屋大賞とは

書店員の投票だけで選ばれる賞

新刊書の書店(オンライン書店も含みます)で働く書店員の投票で決定するものです。過去一年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票します

■2017年本屋大賞の受賞作

1位『蜜蜂と遠雷』恩田陸/幻冬舎
2位『みかづき』森絵都/集英社
3位『罪の声』塩田武士/講談社
4位『ツバキ文具店』小川糸/幻冬舎
5位『桜風堂ものがたり』村山早紀/PHP研究所
6位『暗幕のゲルニカ』原田マハ/新潮社
7位『i』西加奈子/ポプラ社
8位『夜行』森見登美彦/小学館
9位『コンビニ人間』村田沙耶香/文藝春秋
10位『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和/サンマーク出版

『蜜蜂と遠雷』ってどんな本?

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。

音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマン

コンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

書きたかったもの

私が書きたかったのは、同じステージに立つ演奏家たちが互いにインスパイアされて、どんどん成長する、そこが書きたかったんだと気付きました。そういう意味では、書き尽くしたと思います

『蜜蜂と遠雷』の世界を彩る音楽がCDに